2023年6月6日
東京都世田谷区のマンションをリノベーションし、オーク材の美しい木目とステンレスバイブレーションカウンターを組み合わせた、シンプルでナチュラルなオーダーキッチンを製作しました。
完成したナチュラルなオーダーキッチン|マンションリノベーションでオーダーキッチンを導入

30代のご夫婦が暮らす住まいです。
設計のお仕事をされている奥様は北欧雑貨がお好きで、ホワイトオークの木目や自然な風合いを好まれていました。一方、ご主人はコーヒー好き。カフェさながらのコーヒーマシンや専門機材をお持ちで、キッチンにはそれらを使いやすく、美しく収めることも求められました。
おふたりが希望されたのは、
「オーク材とステンレスバイブレーションカウンターを使った、カフェのような居心地の良いキッチン」
という明確なイメージ。
そこで、キッチンとリビングの間にあった間仕切り壁を取り払い、腰壁にすることで視線の抜けをつくり、空間の圧迫感を軽減しました。
キッチン背面には、コーヒーマシンや専門機材を置くためのカウンターを造作。その上部には、以前から憧れていたというガラス扉の吊戸棚を設け、食器やお気に入りの道具を見せながら収納できるようにしています。
キッチン正面の壁にはタイルを貼り、オーク材の棚を組み合わせました。お気に入りの雑貨や器などを飾れる、暮らしを楽しむためのスペースです。
コンパクトな空間を有効活用したオーダーキッチン

マンションの限られたスペースの中で、必要な収納量と作業スペースを確保しながら、できるだけ開放感のあるキッチンになるよう計画しました。
シンク下はあえて扉を設けず、ゴミ箱を置くためのオープンスペースに。
収納するものをあらかじめ想定してつくることで、限られたキッチンスペースを無駄なく使えるようにしています。
シンク手前の扉には、マットブラックのタオル掛け兼ハンドルを採用。扉はフラップ式とし、内部には包丁3本を収納できるスペースを設けました。
見た目をシンプルに保ちながら、毎日の調理や片付けがしやすいよう、細かな部分まで使い勝手を考えています。
BOSCH(ボッシュ)の食洗機を採用


今回、ご夫婦がオーダーキッチンを選んだ大きな理由のひとつが、ドイツ製のBOSCH(ボッシュ)の食洗機を採用したかったことでした。
頑丈なつくりとシンプルで美しいデザインに惹かれ、BOSCHの食洗機を選択。
食洗機の扉には、キッチン本体と同じオーク突板・マット塗装仕上げの面材を使用しました。
家電だけが目立つのではなく、キッチン全体に自然になじむよう、扉材の素材と色を揃えています。
また、キッチンのアクセントとなる「Y’s KITCHEN FACTORY」のプレートは、シルバーとゴールドの2色から選択。
「このオーダーキッチンには、こちらのほうがかわいい」
と奥様が選ばれたゴールドを取り付けました。
素材や設備だけでなく、こうした小さなパーツまで好みに合わせて選べることも、オーダーキッチンならではの楽しみです。
シンク下はゴミ箱スペースに。マンションならではの配管にも対応

シンク下には、ゴミ箱を置くためのオープンスペースを設けました。
奥にはシャワー水栓と食洗機用の配管スペースがありますが、配管がむき出しのままだと、収納したものが配管に干渉し、収納物や配管に負担がかかる場合があります。
そこで今回は、取り外し可能なパネルで配管部分を目隠ししました。
また、こちらのマンションは直床仕様だったため、既存の排水管位置を大きく動かすことができませんでした。
ゴミ箱のサイズを確保しながら、できるだけ広い収納スペースを残すため、排水管の接続部分だけを覆うコンパクトな造作としています。
マンションリノベーションでは、既存の給排水管や床の構造など、戸建てとは異なる制約があります。
そのため、見た目だけでなく、既存の建物の条件を確認したうえで、使いやすさと収納量を両立させることが重要です。
シンプルナチュラルなインテリアに合わせた素材選び

今回のリノベーションでは、キッチンだけを新しくするのではなく、住まい全体の素材感を揃えることを大切にしました。
キッチンや洗面化粧台にはオーク材を使用し、床にはオーク挽板のフローリングを採用。
天然木ならではの一つひとつ異なる木目が、窓から差し込む光をやわらかく受け止めます。
特にリビングダイニングの床は、既存のプリント化粧板からオーク挽板・天然オイル塗装仕上げのフローリングへ変更。
床材を変えるだけでも、空間全体の印象が大きく変わり、木の質感を感じられる、落ち着いた雰囲気になりました。
オーク材、ステンレス、タイル、アースカラーのクロスなど、異なる素材を組み合わせながらも、色味や質感を揃えることで、シンプルでナチュラルなインテリアにまとめています。
オーダー洗面化粧台もキッチンと素材を統一

洗面化粧台も、キッチンと同じオーク材を使って造作しました。
キッチンと洗面化粧台で素材や仕上げを揃えることで、住まい全体に統一感を持たせています。
水栓とボウルは、奥様が選ばれたCERA(セラ)製を組み合わせました。
洗面台下は収納扉を設けず、オープンスペースに。
正面の壁にはスティック状のタイルを縦方向に2段貼りし、オーク材の見切りを入れました。
壁にはアースカラーのアクセントクロスを合わせ、ナチュラルな素材感の中にほどよい個性を加えています。
限られた予算の中で、優先順位を整理したマンションリノベーション

今回のリノベーションでは、限られたご予算の中で、どこに天然素材を取り入れるか、何を優先するかを、ご夫婦と何度も打ち合わせながら決めていきました。
すべてを新しくするのではなく、
既存のものを活かす部分
新しい部材に変更する部分
天然素材を取り入れたい部分
使い勝手を優先する部分
を一つひとつ整理。
その結果、オーク材の美しい木目やステンレスの質感を楽しみながら、コーヒーを淹れたり、お気に入りの食器を眺めたりと、日々の暮らしそのものを楽しめる住まいが完成しました。