キッチンをオーダーメイドしたい!選べるデザインや施工例・注意点を紹介
日本人がキッチンに立つ時間は1日平均2時間程度といわれています。
仕事や睡眠時間以外で家にいる時間の約3分の1という長時間に相当するため、できるだけ居心地よく過ごしたいものです。
動きやすく、統一性のあるデザインなど、理想に限りなく近いキッチンを実現しやすいオーダーメイドキッチンは、誰もが憧れる選択肢といえるでしょう。
この記事では、納得のオーダーメイドキッチンを叶えるためのデザインや機能の種類、施工例や注意点を詳しく紹介します。
あなただけのお気に入りのキッチンを検討するための参考にしてください。
オーダーメイドキッチンの魅力
オーダーメイドキッチンとはその名の通り、家の持ち主が自分の希望に合わせて自由に注文できるキッチンです。
キッチンをカスタマイズしたい理由にはさまざまなものがありますが、オーダーメイドキッチンには単なる好みの他にも、以下のような希望に応えられる魅力があります。
- 海外の食洗機や調理設備を使いたい
- キッチンを家の間取りに合わせたい
- キッチンに使いたい素材がある
- 部屋に合わせたデザインにこだわりたい
- 母国を感じるキッチンが欲しい
- 輸入キッチンより納期が短い
これらは一例で、他にもオーダーメイドキッチンにしか叶えられない希望はいくつもあります。
条件によっては実現できない形もありますが、オーダーメイドキッチンは理想に近いキッチンを実現するための近道といえるでしょう。
キッチンの種類は3つ
キッチンを設置する際は、基本的に3つの種類に分けられます。
それぞれの特徴やメリット・デメリット、費用の相場などを紹介します。
なお、費用相場は素材やグレードの選択肢により価格帯が変化します。一例としてご参考ください。
オーダーメイドキッチン
オーダーメイドキッチンは、サイズや素材・色やデザインが選べ、海外製の調理設備などを選んで組み込むことも可能であるため、自由度の高いキッチンが作れます。
特に海外食洗機は予洗い不要の高い洗浄力・長い耐用年数・容量が多いという性能が人気ですが、国内のシステムキッチンに組み込みにくいため、導入しやすいオーダーメイドキッチンを選択する人が増えています。
システムキッチンと比べると価格帯が高くなりやすく、相場は80~300万円ほどです。
しかし間取りを変更したり品質にこだわったりすることでもっと高額になる場合もあれば、優先順位を明確にしポイントを押さえてリーズナブルにすることも可能です。
セミオーダーキッチン
セミオーダーキッチンはあらかじめ決まっているパーツや素材などのパターンの中から選び組み合わせられる、一部がカスタマイズ可能なキッチンです。
システムキッチンとオーダーメイドキッチンの中間的な種類で、相場は一般的に50~150万円といわれていますが、フルオーダー同様、素材や設備などグレードが上がれば価格帯も幅広くなります。
業者によって取扱のあるオプションや機器のラインナップに違いがあるため、選択肢が充実している業者を探すことがポイントです。
システムキッチン
システムキッチンは決まった設計に基づいて生産されている既製品で、メーカーの提示するサイズや素材・設備からの選択が基本です。
ショールームで実物に触れながら選べ、カタログで選んだり比較したりも可能です。
価格帯もキッチンの種類の中では高額にならず、標準的なモデルであれば20~50万円程度、グレードが上がれば100万円以上になることもあります。
特殊な機器や素材を選んで使用することはできませんが、選ぶ時間や打ち合わせの手間などが少なく済みます。
造作キッチン
造作キッチンはオーダーメイドキッチンと並びどちらもカスタマイズできるため同義で使用されることが多いですが、製作の依頼先に違いがあります。
オーダーメイドキッチンはキッチンメーカーが製作しますが、造作キッチンは工務店や家具職人が製作します。
カスタマイズ性は高いですが、現場で仕上げるため細かい造作は難しく、シンプルな作りが主となり、設備機器の選択肢も工務店や設計士の提案によりがちです。
価格帯の幅は広く、I字・L字キッチンの場合の80~150万円程度、比較的高額になるペニンシュラ型・アイランド型キッチンの場合の150~300万円程度と、大きく差が出ます。素材などによってはもっと高額になるパターンもあります。
オーダーメイドキッチンの基本を知ろう
キッチンをオーダーメイドする場合、実際にどのような部分を選んだり変えたりできるのかを知ると、イメージがしやすくなります。
ここでは、どのような希望が叶えられるのか、オーダーメイドキッチンの基本を紹介します。
ワークトップ
ワークトップは料理の際の作業を行う『カウンタートップ』や『天板』とも呼ばれる場所のことで、ここにどんな素材を使うかによって耐久性の違いや見栄えの印象が異なります。
素材には人工大理石や御影石などの天然石・セラミック・ステンレス・メラミンなどがあります。
素材の他に、高さについては一般的に80~90cmが多いですが、オーダーメイドにした方が調理時の身体の負担が軽減できる場合があるため、身長に合わせるなどの考慮が必要な部分です。
キャビネット
キャビネットは収納(戸棚)のことで、フロアキャビネットやウォールキャビネットがあります。
フロアキャビネットはキッチンの床などに設置される棚型の収納で、シンク下のシンクキャビネットやコンロ下のコンロ用キャビネットもあります。
ウォールキャビネットは壁付けの戸棚のことですが、天井に設置する吊り戸棚もウォールキャビネットの一種です。
空間を有効活用でき、隠す収納・見せる収納など、希望によってさまざまな形に設えられます。
コンロ・調理機器
海外食洗機やオーブンレンジをビルトインするためにオーダーメイドキッチンを依頼したり、リフォームをきっかけにガスコンロからIHコンロへ変えたりという人は増えています。
海外の食洗機や調理機器は人気が高く、IHコンロは熱効率が良く天板がフラットのため掃除がしやすいなど、さまざまな希望に沿った性能の底上げができるのが、オーダーメイドキッチンの醍醐味といえます。
シンク・水栓
シンクや水栓も、オーダーメイドキッチンではさまざまな種類の中から自由にカスタマイズできます。
シンクはステンレスや樹脂・ホーロー・大理石・セラミックなどがあり、素材の他にも二層式にする・洗い物をする人の身長などの条件に合わせた深さやサイズにするなどが検討できます。
水栓(蛇口)も一般的なものからハンドル操作できるもの、手をかざしてセンサーで操作するものなど高機能なタイプなども選べ、水撥ねしにくい高さにするなど調整も可能です。
レンジフード
レンジフードには、薄くコンパクトな『浅型・平型』や、多くの住宅で採用されているスタンダード型である『ブーツ型・深型』、スタイリッシュでインテリア性の高い『スリム型』などさまざまな種類があります。
レンジフードを選ぶポイントは風量や掃除のしやすさ、控えめな見た目など条件は人それぞれですが、火元から80~100cm以内に設置するという消防法での条件を満たす必要があります。
火気に関する設備のため法に則った範囲内で選びますが、デザイン性の高いものや機能の高いものなど、選択肢は狭くありません。
キッチンレイアウト
キッチンレイアウトには以下の6種類があり、リーズナブルだったりコストが多少かかったりと、レイアウトによって差があります。
以下が代表的なキッチンレイアウトです。
特徴・メリット | 価格帯一例 | |
---|---|---|
I型 | シンクやコンロが一直線に並ぶ、基本的な形 省スペースで効率的な作業が可能 家電や棚が配置しやすい | 50~150万円 |
Ⅱ型 | セパレート型・2列型とも呼ばれる シンクとコンロが別々のキッチンに分かれている 作業スペースや収納が広く取れる | 100~150万円 |
L型 | L字のキッチン。壁付けタイプと対面タイプがある 家族やゲストと交流しやすい コンロとシンクが90度で向かい合うよう設置されることが多い | 150~250万円 |
U型 | コの字型とも呼ばれる 調理する人を囲むような配置 作業スペースが広く、効率がいい | 140~230万円 |
アイランド型 | 壁に接する部分がない独立型キッチン
| 80~350万円 |
ペニンシュラ型 | キッチンの片端が壁に接している
| 60~280万円 |
壁付け | キッチンが壁についていると、水はねや油はねが周りに飛び散りにくい 料理に集中できる | ー |
対面型 | カウンター型とも呼ばれる キッチンとダイニングの間にカウンターがあるキッチンの総称 小さな子どもの見守りができる | ー |
壁付けI型キッチンからアイランド型にレイアウトを変えたり場所を移動したりなどの場合、配管や電気・ガス工事が必要になるため費用が高くなります。
オーダーメイドキッチンを依頼する流れ
オーダーメイドキッチンを依頼する場合の流れについて紹介します。
何も決まっていない場合や話を聞いてみたいなど、気軽に相談してみましょう。
お問い合わせ
まずは来店してみるか、電話やFAX、Webからのメールなどでコンタクトを取ります。
お客様の漠然とした要望からでもはっきりした形にして提案・見積りを行います。
ショールームがある場合は見学がおすすめです。
仕様の相談
来店による打ち合わせをし、仕様を決定します。
デザインや材質・機器類・サイズや収納したいもの、他にも見た目と機能のどちらを重視するのかなど具体的な要望を伝え、プランを決定します。
来店が難しい場合、カタログなどで対応できる場合もあるため相談してみましょう。
仕様決定・ご契約
打ち合わせによって確認した施工内容で契約します。
最終的には図面を作成し、施工会社を交え電話や現場での打ち合わせをするなど、問題がないかを念入りに確認します。
納期
オーダーメイドキッチンの納期については、システムキッチンと比べて少し時間がかかるため、約1~2ヶ月程度、経過を見ましょう。
使用する機器類などを輸入する場合は時間がかかることを考慮する必要があります。
オーダーメイドキッチンの施工例
オーダーメイドキッチンの実際の施工例を紹介します。
どのような希望のもとにオーダーメイドキッチンが実現するのか、参考にしてください。
白い塗装の框扉でヨーロッパの家具のようなキッチン
https://yskitchen.co.jp/blog/kitchen_reform_tobira_white.html
ご自宅でされているピアノ教室からキッチンが見えるため「白い家具のようなキッチンにしたい」とのご要望をお聞きしました。
外国の家具のようなキッチンは芸術性を備えながらも「冷蔵庫上に大皿を収納したい」「レンジフード右に直径〇cmのトレイを収納したい」など、機能面の希望もしっかりと実現。
スペース的に諦めていた食洗機も設置できたため、大変喜んでいただけました。
大人数で料理を楽しむステージキッチン
https://yskitchen.co.jp/blog/news174-kittinrinobe-shon.html
https://yskitchen.co.jp/blog/kitchen_reform_stage.html
オフィス上階の使用していないフロアに、社員さんやご家族も一緒に楽しめるキッチンをということで、プランニングを依頼されていた設計士さんから相談を受けました。
クックトップにガス5口とペニンシュラ側にIH4口を斜め位置に配し、通路幅は1mとってあるため2名が同時に調理に入れるゆとりのキッチンは、高級感のある人気の色味がクールです。
パーティーや料理のワークショップも開催できるシェアキッチンで、他にもさまざまな工夫が隅々まで行き届いた素敵な仕上がりになりました。
オーダーメイドキッチンを選ぶ際の注意点
オーダーメイドキッチンを選ぶ際は、以下のことに注意が必要です。
- 既製品ではないため、完成するまで実物が見られない
- 高額になりがちであるため、本当に必要な設備なのかしっかり検討する
- システムキッチン交換の場合よりも施工業者が限られる
- アフターサービスや保証があるかチェックが必要
- システムキッチンに比べると納期がかかる
オーダーメイドキッチンの施工経験があるかどうかや、キッチンに立つ人の立場で提案ができるスタッフがいるかどうかなど、安心して任せられる業者にオーダーすることが大切です。
まとめ
キッチンの寿命である約20年もの間、長く愛着の持てるオーダーメイドキッチンにできるかどうかは、使う人の希望をどこまで取り入れられるかで決まるのではないでしょうか?
安定した耐久性や快適な機能を求めることはキッチンの前提として当然ですが、そこで過ごす時間がより豊かになるような「インテリア性」も必要であると考えます。
ワイズキッチンファクトリーは、オーダーキッチンメーカーですが建設業許可も取得しているため、オーダーキッチンだけでなくレイアウト工事も受注可能です。
横浜・東京でオーダーメイドキッチンをお考えの方は、まずはお気軽にご相談ください。
ワイズキッチンファクトリーが実績とノウハウのあるキッチンメーカーとして、システムキッチンでは叶わない希望をご予算に添うよう提案をさせていただきます。