2019年2月22日
コンパクトな空間に、機能性と素材の豊かな表情、そしてオールドイングリッシュの趣を凝縮した二列型オーダーキッチンが完成しました。

コンロ側
東京都内には、狭小住宅や変形地など、限られた敷地条件のもとで設計される住まいが数多くあります。そうした空間だからこそ、間取りや動線、素材の組み合わせを工夫することで、個性と使いやすさを兼ね備えた住まいが生まれます。
今回の戸建てリフォームも、狭小地・変形地・隣家が近接する環境という難しい条件のなかで、空間を最大限に活用したキッチンづくりに取り組みました。
お客様のご要望は、次の3つです。
・小さなI型キッチンを、作業スペースを確保しやすい二列型キッチンに変更する
・レンガや無垢材、装飾を取り入れ、オールドイングリッシュを思わせるクラシックな雰囲気に仕上げる
・最新のキッチン機器を採用し、コンパクトでも生活感を抑えた空間にする

シンク側
異なる素材の質感を、統一感のある色合いでまとめる
壁面にはブリックレンガを採用し、シンク前・コンロ前・床にはそれぞれ異なるタイルを組み合わせました。
素材ごとの表情を楽しみながらも、色のトーンを統一することで、空間全体にまとまりを持たせています。
キャビネットは、既製品にはない家具のような佇まいを目指して造作。オーク無垢材を染色し、色止めを施したうえで、ウレタン塗装による七分艶仕上げとしました。
無垢材ならではの豊かな表情と落ち着いた光沢が、クラシックな空間に深みを添えています。
カウンターには人工鉱石を採用。シンクは、クラシックキッチンでよく用いられるオーバーシンクではなく、ホワイトのステンレス製シンクをアンダーシンク方式で納めました。
素材の組み合わせにひと工夫加えることで、伝統的な雰囲気のなかにすっきりとした印象を生み出しています。
水栓はGROHE製を採用し、浄水器用にはKOHLER製の水栓を設置。
カウンター奥には水返しとなるバックガードを設け、コンパクトな空間ならではの納まりにも配慮しました。

シンク周り
吊戸棚も、造作家具のようなデザインに
シンクキャビネットは、ダイニング側の笠木や腰パネルまで含めて一体的に製作。キッチンの内側だけでなく、ダイニングから見える外側の意匠にもこだわり、造作家具のような仕上がりを目指しました。
コンロ側の吊戸棚も、単なる収納設備ではなく、壁面に設えた家具のようにデザインしています。キッチン全体を家具の一部として捉えることで、リビング・ダイニングとの調和を図りました。
加熱機器にはMieleのIHクッキングヒーターを採用。魚焼きグリルを設けずに引き出し収納として活用することで、限られたスペースを無駄なく使えるよう工夫しています。

コンロ側吊戸棚
アンティーク家具や雑貨になじむ、長く愛着を持てるキッチン
お客様が長年大切に集めてこられたアンティーク家具や雑貨。その一つひとつが自然になじむよう、新しいキッチンでありながら、以前からそこにあったかのような落ち着いた佇まいを目指しました。
今回は、クラシックな様式を忠実に再現するだけでなく、使い勝手や空間との調和を優先し、あえてデザインに遊び心を加えています。伝統的な素材や装飾を取り入れながら、現代の暮らしに合う機能性も備えたキッチンに仕上がりました。