愛用の椅子に合わせて床から設計。鉄板プレートを組み込んだ横浜市のオーダーキッチン

鉄板プレートを組み込んだオーダーキッチンとL型ダイニングカウンター【横浜市戸建新築住宅S様邸】

「椅子にキッチンを合わせる」から始まった、S様邸だけのオーダーキッチン

天井に走るウォールナット調の木目と、黒く沈んだキャビネット。その対比の中に、ステンレスフードがすっと吊り下がる——横浜市の新築戸建てで手がけたこのキッチンは、写真で見ても「ただの調理スペース」ではないことが伝わってくる仕上がりになりました。

製作したのは、ダイニング側に広がるL型カウンター、電気式の鉄板プレートを組み込んだI型カウンター、そして天吊りフード。壁側には別途システムキッチンがありますが、主役はこのダイニングカウンターです。キッチン側の床を一段下げ、お客様が長年愛用してきた椅子の高さに合わせてカウンターを設計する——既製品ではまず成立しない、この住まいだけの寸法から今回の家づくりは始まりました。

椅子1脚のために、床から設計をやり直す

「カウンターの高さを椅子に合わせる」と言葉にするのは簡単ですが、実際にはカウンターだけを上げ下げしても解決しません。カウンターの下にある収納の奥行き、脚が入るスペース、隣接する床との高さ関係——すべてが連動しているからです。

今回は建築側と連携し、キッチン側の床そのものを一段下げることで、お客様が普段使っている椅子の高さにぴったり合わせました。結果、椅子を買い替えることなく、無理のない姿勢で食事や作業ができるカウンターが実現しています。「椅子を買い替えずに、暮らしのほうを活かす」——この一点だけでも、既製品のシステムキッチンでは辿り着けない答えです。

L型カウンター=キッチンとダイニングの結節点


写真の手前に大きく伸びるのは、黒地に砂目の人大カウンター(コスモカウンター エコプリモ EPDK)。これがダイニング側のL型カウンターです。単なる作業台ではなく、ここに椅子を置けばダイニングテーブルになり、キッチンとダイニングをひとつながりの空間に見せる「継ぎ目」の役割も担っています。

奥の壁付けキッチンとは段差がなく、床続きのまま緩やかにつながっています。それでいて料理をする動線と、食事や団らんの場は自然に分かれる——このさじ加減は、現場で寸法を実測しながら調整したオーダーキッチンならではです。


鉄板プレートを組み込んだオーダーキッチン 横浜

カウンターに“焼く”を組み込む——電気式鉄板プレート

L型カウンターの一角、カウンターに切れ込むように収まっているステンレスのプレート。これが今回のもうひとつの主役、電気式の鉄板プレートです。

一般的な鉄板焼き設備は業務用サイズが基準になりがちで、家庭のカウンターに置くには大きすぎることも少なくありません。今回採用したのはサイズと熱源を選べるセミオーダータイプ。カウンターとフラットに納めることで、使わないときは存在を感じさせないほどすっきりとした表情になります。

使うときは調理の主役、使わないときは美しいカウンター。この二つの顔を両立できるのも、キャビネットごと造作するオーダーキッチンだからこそです。

料理人と食べる人を、同じ側に立たせる

壁付けキッチンの調理スペースと、鉄板プレートのあるダイニングカウンター。この2つを併設したことで、生まれる景色が変わります。

フライパンを振る人と、それを待つ人が背中合わせにならない。鉄板の前に立てば、誰もが調理する側にも、囲む側にもなれる。家族で肉を焼きながら話す夜も、友人を呼んでホームパーティーをする日も、キッチンは「作業する場所」から「一緒に過ごす場所」に変わります。

素材でつくる、もうひとつの居場所感

天井に張ったウォールナット調の木目、黒く落ち着いたキャビネット、重厚な黒のカウンター。この組み合わせが、キッチンをリビングやダイニングの延長ではなく、一段格上げされたもうひとつの部屋のように見せています。

天吊りフードのステンレスが天井の木目と光を受けて反射し、素材同士が引き立て合う——写真越しでも伝わるこの質感の重なりは、色や形を個別に決めるのではなく、空間全体を一枚の絵として設計したからこそ生まれています。

今回の施工内容

• 施工場所:横浜市・戸建新築住宅
• ダイニングL型カウンター
• 鉄板プレート用I型カウンター
• 電気式鉄板プレート
• 収納キャビネット
• 天吊りフード
※壁側のI型キッチンは今回の施工範囲とは別途です。

横浜でオーダーキッチンをお考えの方へ

キッチンにまつわる悩みの多くは、実は「サイズが合わない」ことから始まっています。椅子の高さ、カウンターの奥行き、収納の量——既製品はどれも平均値でできていて、暮らしの個別事情までは拾ってくれません。

ワイズキッチンファクトリーでは、横浜を中心に、間取りや使い方、時には床の高さまで踏み込んでキッチンを設計しています。「こんな鉄板プレートを置きたい」「今の椅子をそのまま使いたい」といった一言から、形にしていくことができます。新築のキッチンプラン、リフォーム、造作家具まで、まずはお気軽にご相談ください。